今辛いと感じているすべての方へ。―完璧じゃないキャプテンだった私から伝えたいこと―

キャプテン

「今、辛いと感じているすべての方へ」

少しだけ、私の話を聞いてください。

私の高校三年間は、「野球」と「キャプテン」という二つの言葉なしには語れません。

高校一年生で入部し、その年の六月にはキャプテンになりました。そして卒業までの約二年半、その役目を務め続けました。

今振り返ると、楽しかった思い出よりも、苦しかった記憶のほうが先に浮かびます。

何をしてもうまくいかない日。

自分の言葉が、誰にも届いていないように感じた日。

「私がキャプテンじゃなければよかったのに」

そんなことを、何度も何度も考えました。

それでも私は、三年間野球を続けました。

その時間は決して楽しいことばかりではありませんでしたが、あの日々があったからこそ気づけたことがあります。

今日は、私が高校三年間で経験したこと、そしてその経験から学んだことをお話ししたいと思います。

高校一年生

私が入部した女子硬式野球部は、私たちの入学と同時に設立された新しい部活でした。

先輩もいなければ、前例もない。すべてが一からのスタートです。

そんなチームの中で、私はキャプテンに立候補しました。そして六月、同期や指導者の投票によってキャプテンに選んでいただきました。

立候補した理由はとてもシンプルです。

「このチームを、自分が中心となって引っ張っていきたい。」

ただ、その思いだけでした。

キャプテンになってからの毎日は、本当に充実していました。

「この高校に来てよかった。この部活に入ってよかった。」

そう心から思えるほど、毎日が楽しかったことを今でも覚えています。

監督が大切にしていたのは「主体性」という考え方でした。

練習も、チームづくりも、一つひとつ自分たちで考え、話し合い、行動する。だからこそ、チームが少しずつ形になっていく過程が何より楽しく、「このチームならどこまででも行ける。」そんな根拠のない自信さえありました。

しかし、一年生の11月、その空気は一変します。

試合の結果をきっかけに、選手と監督・コーチが初めて真正面からぶつかりました。

それまで順調だと思っていたチームは、実は多くの課題を抱えていたのです。

そして、その出来事を通して私は初めて、自分が「名前だけのキャプテン」だったことを痛感しました。

チームをまとめることも、監督と選手をつなぐこともできない。ただキャプテンという肩書きを背負っていただけでした。

悔しさを抱えながらも、その出来事を境にチームの意識は大きく変わります。

数か月後に控えた大会に向けて、全員が同じ方向を向き、一丸となって練習に取り組みました。

「この大会こそ、このチームで結果を残したい。」

そんな思いで迎えた試合でした。

しかし、待っていたのは予想もしなかったコールド負け。

試合が終わった瞬間は何が起きたのか理解できず、帰りのバスでは二時間、ただ涙が止まりませんでした。

あれほど自信を持っていた一年目は、悔しさだけを残して幕を閉じました。

高校二年生

一年生最後の大会で味わったコールド負け。

あの敗戦は、試合に負けただけではありませんでした。

私たちチームの空気も、考え方も、そして私自身も、大きく変えてしまいました。

人生で初めてでした。

真正面から何かにぶつかり、本気で立ち上がれなくなったのは。

高校二年生になり、新しい後輩たちが入部してきました。

本来ならキャプテンとして一番楽しみにしていた出来事だったはずです。

それなのに、その頃の私は後輩に目を向ける余裕すらありませんでした。

毎朝起きるたびに、「今日も部活か」と思う。

グラウンドへ向かう足取りは重く、野球をしていても心はどこか置いてきぼりでした。

「何のために頑張っているんだろう。」

「あとどれだけ頑張れば報われるんだろう。」

そんなことばかり考えていました。

監督を信じられない。

チームを信じられない。

そして、一番信じられなくなっていたのは自分自身でした。

笑えない。

眠れない。

朝、起きられない。

何をしても苦しい。

「もう終わりにしたい。」

そんなことさえ考える日もありました。

今振り返れば、あの頃の私は心も体も限界だったのだと思います。

それでも、誰にも弱音は吐けませんでした。

不信感や苦しさを抱えていても、「キャプテンなんだから弱音を吐いてはいけない」と自分に言い聞かせていました。

「私のせいでチームが崩れる。」

その思いが、自分自身をさらに追い詰めていたのだと思います。

「神様は、その人が乗り越えられない試練は与えない。」

そんな言葉があります。

でも、当時の私は、その言葉を信じることができませんでした。

「こんな苦しさを、本当に乗り越えられる日なんて来るのだろうか。」

そう思いながら、毎日を過ごしていました。

結局、私がもう一度前を向けるようになったのは十二月でした。

半年以上かかりました。

何か特別なきっかけがあったわけではありません。

少し笑えた日。

少し楽しいと思えた日。

そんな小さな出来事を一つずつ積み重ねながら、自分の心とゆっくり向き合っていくうちに、少しずつ前を向けるようになっていったのです。

長いトンネルの出口は、気づけばすぐ目の前まで来ていました。

高校三年生

ついに最後の半年が始まりました。

「あとはやるだけ。」

自分も、チームも、そう思っていました。

二年間、たくさんの苦しいことがありました。

一年生の時の敗戦。

二年生で経験した、自分自身との戦い。

それらを乗り越えてきたからこそ、最後の半年はきっと最高の時間になる。

そう信じていました。

しかし、現実は思うようにはいきませんでした。

チーム全体の調子がなかなか上がらない。

焦りだけが募っていく中で、最後の大会まで残り三か月となったある日、監督から告げられた言葉がありました。

「キャプテンを変える。」

その瞬間、頭の中が真っ白になりました。

何を言われているのか理解できませんでした。

二年間。

楽しいことだけではありませんでした。

苦しくて、逃げ出したくて、それでもキャプテンとして向き合い続けてきました。

自分の気持ちを押し殺して、チームのためだと思って行動してきました。

だからこそ、その言葉を簡単に受け入れることはできませんでした。

「私が今までやってきたことは何だったのか。」

「なぜ最後の三か月で、この選択をされるのか。」

悔しさ、悲しさ、怒り。

さまざまな感情が一気に込み上げてきました。

正直に言えば、当時の私は監督に対して大きな不信感を抱いていました。

これまで私たちは、「主体性」という言葉を大切にしてきました。

自分たちで考える。

自分たちで決める。

自分たちで責任を持つ。

そうやって一年以上、チームをつくってきたつもりでした。

だからこそ、

「今まで自分たちに任せてきたのに、最後になって結果だけを見て判断されるのか。」

そんな思いが消えませんでした。

「だったら、私たちが必死に考えてきた時間は何だったのか。」

当時の私は、そう思っていました。

そして、私たちが思い描いていた最後の三か月は、想像していたものとは全く違うものになりました。

私がキャプテンを外されたことをきっかけに、チームには大きな不信感が広がりました。

今まで積み重ねてきたものが、音を立てて崩れていくようでした。

何をしても否定されているように感じる。

自分の言葉も、行動も、すべてに自信がなくなる。

「自分は何のためにここにいるんだろう。」

そんなことを考える日もありました。

しかし、そんな状況の中でも、私を支えてくれた人たちがいました。

それは、チームメイトでした。

今まで私がしてきた小さな行動を見ていてくれた仲間。

どんな状態の私でも、信じ続けてくれた仲間。

自分自身でさえ自分を信じられなくなっていた時、その存在がどれほど大きかったか分かりません。

何度も折れそうになりました。

もう無理だと思ったこともありました。

それでも最後までグラウンドに立つことができたのは、仲間がいたからです。

意地だったのかもしれません。

プライドだったのかもしれません。

でも、それ以上に、

「この仲間たちと最後までやり切りたい。」

その気持ちだけは、最後まで消えませんでした。

そして私は、最後の日までキャプテンとしてグラウンドに立つことができました。

私が伝えたいこと

ここまで書いてきた出来事は、私の高校三年間に深く刻まれています。

振り返ってみると、私は決して完璧なキャプテンではありませんでした。

たくさん間違えました。

仲間を傷つけてしまったこともありました。

自分の弱さに負けて、涙を流したことも何度もありました。

最後の最後まで、胸を張って「最高のキャプテンだった」と言えるような人間ではなかったと思います。

でも、それでも。

約二年半、キャプテンという立場から逃げずに、チームのことを考え続け、悩み続け、向き合い続けた時間だけは、誰にも負けない自信があります。

キャプテンを外された時、私の味方でいてくれたのは仲間たちでした。

私がそれまで気づかないところでしていた小さな行動を、ちゃんと見ていてくれた人たちがいました。

信頼というものは、一度の大きな行動で得られるものではなく、毎日の小さな積み重ねによって生まれるものなのだと、そこで初めて気づきました。

また、高校二年生の時、心も体も限界だった私を救ってくれたのも、時間をかけて少しずつ向き合った自分自身でした。

あの時、私は一人で抱え込んでいました。

苦しくて、逃げ出したくて、「もう終わりにしたい」と思う日もありました。

そんな時、私はインターネットの中にいる、同じような苦しみを経験した人たちの言葉に何度も助けられました。

直接会ったことのない誰かの経験や言葉が、暗闇の中にいた私に小さな光をくれました。

だから今度は、私が誰かの力になりたいと思っています。

あの時の私と同じように、苦しんでいる人。

頑張っているのに報われないと感じている人。

誰にも言えない悩みを抱えている人。

そんな人たちに、「一人じゃない」と伝えられるように。

このブログを通して、私の経験や感じたことを発信していきたいと思います。

私の三年間の経験が、どこかの誰かの明日を少しでも支えるものになれば嬉しいです!!

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